喜家村邸 古民家再生
奈良県葛城市、當麻寺の門前町に佇む古民家。
有名な當麻曼荼羅の「つづれ織」を伝承され、
藪垣に囲まれた庭と落ちついた空間で織物を。
喜家村邸は、奈良県葛城市にある當麻寺の門前町にある古民家です。當麻寺は「當麻曼陀羅」で大変有名な奈良県有数の浄土信仰を体現するお寺です。「當麻曼陀羅」は、は藤原鎌足の孫にあたる豊成卿の娘として生まれた中将姫が、たくさんの蓮を集め糸にし、千手堂(曼陀羅堂の前身)にて一夜にして織りあげたという伝説によります。
当主の喜家村さんは、「當麻曼陀羅」と同じ「つづれ織」を伝承され、長く生業とされてこられました。喜家村さんが「つづれ織」始めたのは、この「當麻曼陀羅」との出会いがきっかけであり、たいへん縁の深いこの當麻寺の門前町に古民家を見つけられ、ついの棲家として移られました。喜家村さんの理想をしっかりとお聞きし、自然と歴史に囲まれた古民家を、ゆったりと時間の流れる唯一の空間として再生いたしました。
特に家屋に隣接する庭は、喜家村さんに大変ご満足いただけた、こだわりの日本庭園に仕上がりました。もともと奥行きの深い縦長の土地で、庭造りにはたいへん難しい形状でしたが、桂離宮を手掛ける京都の横山竹材店さんと共同で、庭石から植栽までこだわり、すばらしい庭園に蘇りました。伝統の「藪垣」に囲まれた落ち着いた庭と家屋は、静かなゆったりとした時間の流れる特別な空間となりました。
大好きな猫と自分だけの素敵な時間。理想の空間で「つづれ織」をゆったりと織る幸せを実感されていると、喜家村さんは素敵な笑顔でお話しいただきました。